ギャロ単独公演 『SHIBUYA BLACK CIRCUS』第四夜は,アルバム『NERO』の世界を堪能。理性が壊れ熱狂した曲も飛び出すリクエスト大会も登場!!


 

5月にスタートしたギャロのシリーズ公演「ギャロ単独公演 『SHIBUYA BLACK CIRCUS』」も、7月16日(日)に渋谷PLUGを舞台にした単独公演で4本目。今回は、「ギャロ単独公演 『SHIBUYA BLACK CIRCUS-NERO-』」と題し、アルバム『NERO』に収録した曲たちを軸に据え、満員の観客たちを前に演奏。

 

フロアー中の観客たちが、手にしたスプーンと皿を打ち鳴らしてゆく。そのリズムを煽るように演奏が駆けだした。メンバーらに刺激を受け絶叫を返してゆく観客たち。

熱が生まれ始めた場内へ、ギャロは勇壮な演奏を轟かす『夢宴』をぶつけてきた。ジョジョの合図を通し、調べは勇猛さを増していく。その昂りに触発され、場内を埋めつくした人たちが頭を振り乱し、両手を掲げ、宴に溺れていった。この宴、夢見心地どころか悪夢を描き出してゆく。もちろん、意識をブッ飛ばせる最高の悪夢をね。

熱狂する観客たちの意識の螺子を腐食させようと、ギャロはヒステリカルでフリーキーな『腐食』を突き付けた。身体を突き刺す痛い演奏へ触発されるたびに冷静な神経がどんどん切れてゆく。荒れ狂う音のうねりへ触れるたび、理性の消えてゆく感覚を誰もが頭の片隅で感じていた。

 

「とてもマニアックな日にご来場していただき、すごく感謝しています。さぁ、お前たちの白い皿と銀の匙を大空に掲げようじゃないか」。ジョジョの声と『大東亜魔方陣』の演奏を合図に、フロアー中に白い皿と銀のスプーンが掲げられた。今宵のディナーを熱狂で味わおうと、満員の観客たちが皿やスプーンを頭上高く掲げ、ビートに合わせ叩き出した。なんて異様な光景だ。でも、それがギャロのライブを味わうマナー。中盤では誰もが跪き、頭を振り乱していた。これは熱狂を味わう儀式だ。お行儀の悪いディナーほど、自由に味わい尽くせるものはない。

胸をくすぐる歌物作『極東恋時雨・鼠』でも、頭上高く掲げた白い皿と銀のスプーンがタイトなビートと重なるように揺れていた。観客たちがギャロの音楽を味わい尽くそうと食器を翳すなら、ジョジョは満員の観客たちを熱狂というスパイスをまぶし、むしゃぶり喰おうとしていた。

「腹一杯喰らい尽くせ!!」。ギャロのライブに於いて、つねに凄まじい熱狂の一体化を描き出す『夢魔-INCUBUS-』の登場だ。誰もが理性の螺子をブチ壊し、大きく両手を揺らし、笑顔で熱に浮かされていた。刹那な高揚と恍惚を身体中で感じようと頭を振り乱し、絶頂の交響曲に身を預け、興奮の宴へ心乱し溺れ続けていた。

 

「久しぶりの楽曲が揃っているので、今日はいい緊張感を持って臨めるステージです」とジョジョが言えば、ワジョウが楽曲のノリ方講座も解説。

 

楽曲は『大日本黒鶏主義者聯盟行進曲イ短調』へ。ワジョウの吹く笛の音を合図に手拍子してゆく観客たち。彼の動きに合わせ一緒に飛び跳ねれば、ワジョウと共に「粉砕」と叫び、サビではタオルを振りまわし、間奏では折り畳んでと、激しいドラマを描く楽曲の中へしっかり一体感を描き出していた。

イントロが流れたとたん、場内から飛び出した黄色い嬌声。演奏は激しさを抱いたまま『市電拾七番系統売國奴轢死事件』へ。狂気を帯びた絶叫と刹那くもメロウな歌が交錯。気持ちを昂す演奏に身体は嬉しく騒ぎながら、心はジョジョの歌声へしっかり寄り添っていた。

いなたさを携えた演奏の上で、ジョジョが物語を語るように言葉を紬ぎ、歌をはべらせてゆく。『帝都四号魔水路』が届けたのは、アンニュイでメロウな。でも、影と刹那を抱いた夢魔の世界。怪しい空間へ誘うようにギャロは歌や演奏をぶつけてゆく。ねっとり絡みつくおどろおどろしいドラマは、意識へこびりつく刺激を与えてくれた。

 

ワジョウのギターが連れ出したのは、闇を背負いながらも浪漫を感じる旋律。ジョジョが沸き上がる感情のまま朗々と歌うと同時に、演奏は黒い高揚を抱いた『流星』へ。けっして輝きを放つ楽曲ではない。むしろ、刹那を折り重ねるように歌声や旋律は響いてゆく。でも、その音の連なりが、胸をキュッと熱く突き刺すロマンチックな高揚を与えてくれた。なんて美しくも黒く刹那な浪漫を与える楽曲だ、哀愁味を帯びたその世界へ心地好く溺れていたかった。

ブルージーなノヴのギターの旋律か響くと同時に、場内へ哀愁味を抱いた風が吹き始めた。ミッドメロウな『芥子』が、触れた人たちを現世ではない、何処か不思議な世界へ導いてゆく。踏み込んではいけないのに、でもその妖しい調べに微睡みを覚えフラフラと足を踏み入れ、心が淫らに溺れてゆく。切ない恋の物語へ痛みを覚えながらも、淫靡な音色へずっと浸っていたかった。

 

ここで、ファンたちのリクエスト企画に応じ、人気曲トップ5を披露。第5位を記録した『ALICE IN DEAD END』が流れたとたん、場内は一気に飛び跳ね騒ぎ出すパーティ空間へ変貌。ジョジョの煽りを受け叫ぶファンたちの声のなんて凄まじかったことか。理性を壊し、無邪気に踊り狂い、身体を折り畳む楽しさがフロアー中に生まれていた。ヤバいくらいにブッ飛んだパーティじゃないか!!

第4位と第3位は連続で演奏。凄まじいマシンガンビートを合図に叩きだしたのが、『黒鶏論-破壊篇-』。跳ねる演奏の上で、メンバーの動きと重なりあうように右へ左へ身体を向けたり、右手を振り上げ演奏に合わせ飛び跳ねてゆく観客たち。

続く『詐欺師』でも、激しく轟く演奏と哀愁を匂わせるジョジョの歌声に合わせ、観客たちが身体を揺らし騒ぎに興じていた。大きく手を振り、心をとろけさせる熱い演奏へ微睡みながら嬉しく身を委ねていた。

第2位と第1位は、ギャロファンには納得のメニュー。『嬲魔-BELIAL-』のイントロが流れたとたんに飛び交った嬌声。毒々しくも妖しい熱を放つ演奏は、まるで漆黒の闇の中で繰り広げる儀式のよう。見てはいけない、触れてはいけない世界だからこそ強く惹かれ、接触したとたんに感染し理性が壊れてしまう。そんな感覚を抱きながら、誰もが黒い渦の中で雄々しい声を上げ、暴れ、酔いしれていた。

第1位に選ばれた『淫魔-BELPHEGOR-』が流れたとたん、両手に皿とスプーンを掲げた人たちが右へ左へモッシュし、宴に興じる様を描き出した。高揚刹那メロなサビ歌のパートでは、誰もが全力で頭を振り続けてゆく。触れた人たちを隠微な熱狂の虜にし、理性を壊し、本能のままの姿へ戻してゆくこの歌は、とても中毒性の高い媚薬のようだ。

 

「僕たちも8年やってきて、今、この形がベストだなと思っています。誰も欠けちゃいけないと思って、ここまで来ています。ただ、何時も全力疾走していたことからバンドの身体がバテてしまった。でも、僕らは自分らの居場所を守りたい。僕たちは、みんながいるからステージで音楽を奏でたいなと思っています。でも夏を過ぎてからちょっとスケジュールを開けました。その間、地下活動を通して制作へ入ります」(ジョジョ)

「8年もやっていれば、いろんなことかあります。仲間たちが止まってしまう姿を何度も目の当たりにしてきました。自分たちをどうすべきかも考えてきました。中途半端な状況という場合、辞めるのも続けるのも簡単なんだ。でも、もう一回自分たちと向き合って、もう一度帯を閉め直す時間を作ろうと、9月から次の11月のツアーまで少しだけ期間を空けました。それまで、ちょっと待っててください」(カエデ)

 

ライブは終盤戦へ。「日頃の悲しみや苦しみも、俺の心の闇も全部ここで食い尽くしてください」、ジョジョの言葉を受けて流れたのが、重く激しく攻めたてる『極彩式魔列車-GA110-』だ。感情を剥きだしに挑みかかるメンバーたち、その勢いへ熱狂で想いを返してゆく観客たち。突き刺すような黒い痛みに触れていることが、今は、とても心地好い。

心乱す悪魔のワルツが流れ出した。会場中の人たちが両隣の人たちと手を繋ぎ、演奏に合わせ、ゆっくりその身を揺らしていた。そして…演奏が激しく唸ると同時に、観客たちは『極東裁判-黒鶏-』に合わせ激しく身体を揺さぶりだした。舞台前方では逆ダイしてゆく風景も。どんどん暴れ狂え、それが一番正しい自分らしい楽しみ方だ。

ワジョウの掻き鳴らすギターの音に続けて飛び出したのが、疾走フリーキーナンバーの『東京市下谷区少年盗賊団・虎徹』。演奏に合わせ、場内にウェイブが起きれば、座りながら想いを捧げる場面も。サビではタオルや腕を振り踊る光景も生まれていたように、誰もが自由に騒ぎへ興じていた。

「悲しみも苦しみも妬みも痛みも全部食い尽くします」、ジョジョの声を合図に、満員の観客たちが手にした皿をスプーンで叩き出した。激しく轟く『魔王-闇詩-』に意識を預け、熱狂や狂騒というメインデッシュを誰もが楽しく喰らっていた。

「最後の最後まで、お前らの美味そうな夢をここに吐き出してこい」、最後も、首がむち打ちになるほどの勢いでヘドバンや折り畳みを繰り広げた『夢葬』を通し、ギャロは会場を野獣どもの宴の場へ彩っていった。熱狂?!、そんなの喰らい尽くせばいい。満腹になっても、それでも喰べ続ければいい。今夜のディナーも、かなりこってりだった。

 

アンコールでは、パートチェンジで演奏。アンディがドラムを、ノヴがベースを、ジョジョとカエデがキターを、そしてヴォーカルをワジョウが担当。「腹減ったなぁ」、ジョジョのMCを真似するワジョウ。彼らが演奏したのは、『東京破廉恥劇場-ヱデン-』。跳ねた演奏の上でワジョウが楽しげに歌い踊れば、その熱を、観客たちも同じよう無邪気な笑顔で受け止めていた。こういう遊び心飛び出すところも嬉しいじゃない。演奏は、だいぶグダグダでしたが。

 

続く『共鳴』で、ギャロは身体に残ったパワーをすべて吐き出す勢いで猛々しく攻めだした。場内へ突き上がる無数の拳。間奏では、客席中央に飛び下りたジョジョへ左右に分かれた観客たちがモッシュするようにぶつかるウォール・オブ・デスも登場。

その熱をとことんまでアゲてやろうと、最後の最後にギャロは『神風型駆逐艦・闇風』をぶつけ、場内へ逆ダイしてゆく様を描きだした。延々と続く逆ダイの光景。ギャロは理性をブッ壊した悪夢の宴をを作りあげ、今宵の夢を、この空間の中へ封じ込めて逝った。

 

 

8月2日には、渋谷O-CRESTを舞台にシリーズ最終章となる「ギャロ無料単独公演 『SHIBUYA BLACK CIRCUS-RINASCIMENTO-』」が開催になる。タイトルに記されたよう、この日は無料でライブを開放。これまでギャロに興味を抱きながらも、まだライブを体感したことのない方は、ぜひこの機会を逃さずに利用して欲しい。

 

 

PHOTO:TAMA

TEXT:長澤智典

 

ギャロ Web

http://9allo.jp/

ギャロ twitter

@9alloxNero

 

★LIVE情報★

 

平成29年08月02日(水)

渋谷オークレスト

 

ギャロ無料単独公演

『SHIBUYA BLACK CIRCUS-RINASCIMENTO-』

 

開場:18時00分 / 開演:18時30分

前売:0円 / 当日:0円

※ドリンク代別途

 

★『SHIBUYA BLACK CIRCUS-RINASCIMENTO-』★

※シングル『無題』『ALICE IN WORLD`S END』ミニアルバム『東京シンデレラ』『東京破廉恥大サーカス -新世界-』『黒鶏論 -NEO JAPANESQUE BEAUTY AND DESTROY-』収録曲が中心の公演と為ります

無料入場用ウェブチケット

 

 

  • 他、ライブ情報

 

2017.07.24 [Mon] 池袋サイバー

2017.07.25 [Tue] 池袋サイバー

2017.08.02 [Wed] 渋谷オークレスト

2017.08.03 [Thu] 池袋ブラックホール

2017.08.06 [Sun] 名古屋ホリデーネクスト

2017.08.07 [Mon] 心斎橋ドロップ

2017.08.10 [Thu] 池袋エッジ

2017.11.04 [Sat] 池袋エッジ

2017.11.06 [Mon] 札幌クラップスホール

2017.11.07 [Tue] 札幌クラップスホール

2017.11.09 [Thu] 仙台マカナ

2017.11.17 [Fri] 名古屋エルフィッツオール

2017.11.18 [Sat] 大阪ルイード

2017.11.20 [Mon] 福岡DRUM Be-1

2017.11.21 [Tue] 福岡DRUM Be-1

2017.11.27 [Mon] 渋谷TSYTAYA O-WEST

 

-セットリスト―

 

『夢宴』

『腐食』

『大東亜魔方陣』

『極東恋時雨・鼠』

『夢魔-INCUBUS-』

『大日本黒鶏主義者聯盟行進曲イ短調』

『市電拾七番系統売國奴轢死事件』

『帝都四号魔水路』

『流星』

『芥子』

『ALICE IN DEAD END』

『黒鶏論-破壊篇-』

『詐欺師』

『嬲魔-BELIAL-』

『淫魔-BELPHEGOR-』

『極彩式魔列車-GA110-』

『極東裁判-黒鶏-』

『東京市下谷区少年盗賊団・虎徹』

『魔王-闇詩-』

『夢葬』

-アンコール-

『東京破廉恥劇場-ヱデン-』

『共鳴』

『神風型駆逐艦・闇風』